自家がんワクチンの開発史に関する動物実験についてご説明します。

自家がんワクチンの開発史

動物実験

動物の体内でも効果があります

術後再発率が非常に高い肝臓がんモデルに、マウス実験を行いました。

In vitro(体外培養)の実験でホルマリン固定組織から腫瘍特異的な患者さん本人の自家CTLの誘導が可能なことを確認できたので、次はマウス実験について説明します。

ここで用いたのは肝臓がんモデルです。肝がんは手術で治したはずでも、術後再発率が非常に高いがんです。しかも術後再発を防止できる効果的な方法は知られていません。

マウス肝がん細胞株Hepa 1-6を用いて、「ホルマリン固定Hepa 1-6肝がん細胞ワクチン」を作成し、動物実験を行いました。(論文:Jpn. J. Cancer Res. 93:363-368, 2002)

マウスにこのワクチンを2回皮内接種しておき、最終接種7日後に生きているHepa 1-6細胞を肝臓内に注射、肝がんを形成させました。その結果、対照群(ワクチンの代わりに生理食塩水を注射)では15匹中15匹で肝がんが出来た(平均307mm^3)のに対し、ワクチン群では、15匹中2匹しか肝がんが出来ず、しかも出来た肝がんのサイズは、わずか平均2mm^3でした。しかも、このワクチンを接種したマウスには、調べた範囲では全く毒性らしきものは見つかりませんでした。

さらに、マウスにこのワクチンを2回皮内接種しておき、最終接種7日後に生きているHepa 1-6細胞を皮下に注射、がん組織の増殖速度を皮膚の上から計測していくと、明瞭に増殖が抑制されました。

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