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自家がんワクチン療法--ソフトクライテリアによる評価表を更新--更に症例報告を追加公開--

11

Mar

自家がんワクチン療法は、今年3月9日時点で累積受診症例数が900例を越えました。ひとえに患者様、および臨床現場に採用していただいた先生方のご協力の賜物と感謝しております。おかげさまで、最近も受診症例数が増加しつつあります。

昨年6月末時点で、症例の経過報告を一旦締め切り、48種類のがん種および原発不明に分類の上で、評価可能であった346例について、ソフトクライテリアの観点から評価した一覧表を、この程更新しました。

ただし、評価済み症例から、自家がんワクチンを1コース(ワクチンとしては3回接種、その前後にDTHテスト注射を行うがこれはワクチン接種にカウントしない)投与未満で中止した55例を除き、291例を解析対象としております。

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ここでいうソフトクライテリアとは(それに対する学術的に厳密なハードクライテリアもあります)、下記に解説があります。

ハードクライテリア、ソフトクライテリアとは?

今回採用したソフトクライテリアの定義では、従来、弊社ホームページで公表してきた定義から、若干の改訂を行いました。1年以上または6ヶ月以上の「無再発」を、1年以上または6ヶ月以上の「無増悪」に改めたものです。

それぞれのがん種ごとに、症例を以下のように分類しました。

  1. 改善:残存腫瘍サイズ縮小、腫瘍マーカー減少、推定余命より2倍以上の延命、QOL(KPS評価)の明らかな改善等の数値化できる指標のいずれか; 主治医の評価による何らかの臨床上の好ましい反応があったもの(→ 53例)
  2. 長期不変・無増悪(1年以上):ワクチン投与後1年以上無再発あるいは無増悪(→ 47例)
  3. 無増悪(6ヶ月以上1年未満)(→ 25例)
  4. 無効(→ 166例)

弊社では、臨床現場で自家がんワクチンの効果があったと実感していただけるのは、1)の明瞭な改善効果が見られた症例だけではなく、2)の長期不変・無増悪(1年以上)の症例も、そうであろうと推定しておりま す。

しかし、3)の無増悪(6ヶ月以上1年未満)では、がん免疫分野の学会では有効例に分類すべきだという議論が多々ありますが、臨床現場では、「これは効いた」という実感が湧かないことも多く、学術的に厳密なハードクライテリアではないソフトクライテリアのレベルであっても、有効と主張するのは、未だ困難であろうかと思われます。

このような情勢から、〔改善例数+長期不変・無増悪(1年以上)例数〕の割合を「改善率1」と定義して算出してみますと、

(53+47)/291 = 34.4%
となり、2007年2月6日時点までのデータ(解析対象は174例)35%とほと んど変わらない結果となりました。

また、今回の解析では、1コースの自家がんワクチン接種を完遂したにもかかわらず「転帰不明追跡不能」となった症例が183例ありました。これらを、仮に、全例無効として「改善率2」を算出してみましたところ、

(53+47)/(291+183) = 21.1%
となりました。

すなわち、全体の「1/3~1/5」の症例で「自家がんワクチンを接種しておいてよかった」と思っていただけるものと思います。

現在、自家がんワクチン療法を含め自由診療ベースのがん免疫療法を受診されている患者様のほとんどが、いわゆる"がん難民"に相当する末期がんの方々であることを考えれば、

「改善率1」 (より厳しくとった「改善率2」でも) の割合は、強力な化学療法を追加実施した場合に比べて遜色はなく、問題となる有害事象がほとんどない上、高いQOLが維持できるというメリットが非常に大きい

と思われます。

皆様のご意見を直接弊社までお寄せいただければたいへん有難く存じます。