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明けましておめでとうございます

03

Jan

明けましておめでとうございます。

旧年中は皆様にはたいへんお世話になり、誠に有難うございました。グローバル経済は激動の1年でしたが、弊社はおかげさまにて落ち着いた1年でした。

しかし本年は、がんワクチン療法を取り巻く環境が間違いなく激動の時代に入ります。昨秋、内閣府による「スーパー特区」プロジェクトが開始されましたが、裏づけとなる予算措置が取られておらず、いわば未だお題目の段階でした。それが本年4月からは政府予算がつき、がんワクチン開発、それも商業化開発が本格化するからです。

このスーパー特区プロジェクトで採択された全24課題中、がんワクチン開発に直接関わる課題が3課題もあります。

  1. 「免疫先端医薬品開発プロジェクト-先端的抗体医薬品・アジュバントの革新的技術の開発」
  2. 「迅速な創薬化を目指したがんペプチドワクチン療法の開発」
  3. 「複合がんワクチンの戦略的開発研究」

国の予算をもらう以上、これら3課題とも、5年以内に実用的な研究成果、実際にヒト臨床で役に立つ種類の異なる「がんワクチン」そのものを作りあげ、それを世の中に送り出さなくてはなりません。すなわち、本当にヒトのがん治療に使えるという国家の証明付きの医薬品を出すべし、という義務を負うことになるのです。そのため、それぞれの研究課題を実施する多数の大学群の後には、課題ごとに企業が一体となってサポートする体制を取っています。

これは、大学による「研究成果を上げ論文をだせばよい」という従来のような単純な図式とは全く異なるステージに入ったこと、3課題間の研究競争だけではなく、その後に控える企業間競争の号砲も同時に鳴ったことを意味しております。

弊社も「自家がんワクチン」で蓄積してきた技術を応用する形で協力し、スーパー特区プロジェクトの末席に連なることになりました。「自家がんワクチン」は、自由診療ベースで実用化してから既に7年、着々と臨床効果をあげており、高い治療実績を示してきています。特に昨年11月に開催された第5回がんワクチン療法研究会では、低用量抗がん剤や放射線治療との併用により、難治性がんにも治療効果・再発抑制効果があることが、続々と症例報告で示されました。無作為対照ランダム化臨床試験で、明瞭に術後肝がん再発予防効果があるというエビデンスレベルの高い臨床データもある「自家がんワクチン」の強みが、他の難治性がん治療ステージでも発揮されているためと思われます。

しかも、「自家がんワクチン」は、ペプチドワクチンや単一がん抗原タンパクワクチンと相反するものではなく、がん組織そのものを抗原としている故に、ペプチドワクチン等ではカバーできない未知のがん抗原や、がん組織に特徴的なストローマ細胞群由来の抗原をも含んでおり、患者さん個々人特有のがんワクチンとなっています。両者の同時併用も含めて、共存可能な技術となり得る特徴を備えているのです。

読者の皆様におかれましては、すでに実用化している「自家がんワクチン」の一層の有効利用をお考えくださいますよう、どうか本年もよろしくお願い申し上げます。

セルメディシン株式会社
代表取締役社長


大野 忠夫