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今年の米国癌学会の話題から

04

May

今年の4月12-16日に、サンディエゴで開催された米国癌学会 (AACR2008)で出ていた話題から、がん免疫療法関係についてお届けしま す。

 がん組織中に、メモリーT細胞が蓄積している患者ほど長生きしていると報告されています。日本の奈良医科大からは、胃がん(ポスター#262)と食道がん(ポスター#263)で、がん組織中にCD45RO+hiのリンパ球が蓄積している症例では、D45RO+loの症例に比べ、5年生存率 54.1% vs 30.8%となったとのことです。

 フランスの大型研究所INSERMからは非小細胞性肺がんで同様な報告がされました(シンポジウム#SY03-02)。がん組織中に免疫反応の形跡があるほうが経過が良い、というこれらの結果は、「大腸がん-病理診断よりも免疫細胞集積の方が予後を占う」という有名なGalonの論文(Science 313: 1960-1964)と趣旨は同じです。

 骨髄からできる白血球数を減少させてしまう程の強力な化学療法では、患者様の免疫能力も減少させてしまい、がん組織中に残せるはずのメモリーT細胞も消えてしまうおそれがあります。