よくあるご質問と回答

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自家がんワクチンの具体的な治療法

15 治療方法を簡単に教えてください。

1)弊社の提携医療機関に初診の予約をし、そこからの指示に従って、初診時にホルマリンで化学固定した患者様自身のがん組織を持参してください。固定がん組織は、ホルマリン漬けか、パラフィンに埋め込まれたブロック(複数)で、その中のがん組織の部分を全部集めて1.5グラム以上、できれば2グラム以上(1.5cmx1cmx1cm以上の塊か、500円玉の面積と厚さ2mmで2枚分以上か、大人の小指の第一関節から上の部分以上の大きさ)が必要です。

 患者様のがん組織がお手元にない場合は、あらかじめ手術を受けた病院に問い合わせ、病理診断に使った残りのがん組織(がんといえどもご自身の体の一部だったものですから自分のもの)を返却してもらってください。

 病院によっては、がん組織は外部に出せないと主張するところもありますが、その場合は院長あてに、自分自身の治療のために使いたいと記載した手紙を出せば(文書が病院側に残るため)、どこでも返却に応じてくれます。このための手紙のひな型があります。
 → こちらです

 返却を受けるとき、主治医に固定組織のどの部分が「がん」で正常組織との境界線はどこか、簡単な線画をメモ用紙に描いてもらってください。

2)自家がんワクチンが出来上がりますと連絡があります(あるいは、予約日までに作製されます)。これ以降はスケジュールに従って治療を行います。予約日に、最初の免疫反応テスト(DTH-1)を受けてください。DTH反応テストというのは、結核菌に感染したことがあるかどうかを調べるツベルクリン反応テストと同じようなもので、免疫刺激剤を含まない患者様の固定がん組織だけを使います。がんの場合、ほとんどの方はこのテストでは陰性ですが(がんを攻撃する細胞性免疫反応がない状態です)、予想外の異変が起こらないという安全確認の意味で行います。

3)上の1)か2)の段階で、必要に応じて(前の医療機関での診療データがよくわからなかったり、以前に比べてすでにかなり変化していると推定される場合などです)採血したり、画像診断を行ったりすることがあります。(前の医療機関での診療データがよくわからなかったり、以前に比べてすでにかなり変化していると推定される場合などです)。検査の内容は患者様の状態により異なりますので、直接、初診を受ける提携医療機関にお問い合わせください。

4)DTH-1注射の48時間後に再来院し、免疫反応テストの結果を確認して、すぐに第1回目のワクチン注射を行います。1回に5ヶ所、上腕の皮内に注射します。上腕が不都合の場合は、大腿部内側皮内に接種します。

5)2週間後(1週間後のこともあります)に第2回目のワクチン注射を行います。

6)さらに2週間後に第3回目のワクチン注射を行います。5)と6)の間隔は患者様の状態により異なることがあります。短い場合は1週間間隔ということもあります。

7)最後のワクチン接種の2週間後に、2回目の免疫反応テスト(DTH-2)を受けていただくことがあります。その48時間後に免疫反応テストの結果を確認します。ただし、医療機関によって方針が異なり、省略されることもあります。また、がん組織量が少なかった場合は、このDTH-2テストは省略されます。

◎ これでいったん終了です。
 あとは、以前に治療を受けた主治医のところか、ワクチン投与を受けた医療機関で定期的に検査をします。どのくらいの間隔でどのような検査をするかは、症状によりますので、そのときどきの主治医とご相談願います。

8)第1回目のワクチン注射から数えて3ヵ月後と6ヵ月後の2回、患者様がもとの医療機関で定期検査を続けている場合は前の主治医から、患者様の臨床経過についてデータを提携医療機関の主治医に送ってもらいます。これは「自家がんワクチン」投与前後でがん組織がどう変化したか比較するためです。患者様自身のためにもなりますが、後に続くがん患者様のために役立てるために必須ですので、必ず忘れずに患者様からも前主治医にご依頼願います。

16 この他の投与スケジュールはどうなっていますか?

 Q15の回答欄に記載されているように、自家がんワクチンの投与は、基本的には1コース(3回のワクチン接種と2回の免疫反応テスト)分だけです。特別の事情がある場合、2コース、3コースと続けることがありますが、2グラムを大幅に越えるがん組織が残っている患者様に限られます。

 強烈な抗がん剤を使用している患者様は、十分な休薬期間が取れる余裕がある場合に実施してください。その場合、抗がん剤投与終了後1ヶ月は待って残存抗がん剤の影響がなくなってから(もし、3ヶ月は待てる余裕が十分あるという程なら3ヶ月待ってから)、自家がんワクチン療法を開始して下さい。血中リンパ球数が1000個/μL以上となるのが目安です。

 弱い抗がん剤を使用していて、血中リンパ球数が低下しない方なら、一緒に併用が可能な場合があります。主治医にご相談下さい。

 自家がんワクチン療法は、延々と続けることはなく、原則として1コースで、6週間と4日という短期間で終了します。

17 もし1回目のDTH反応テストで陽性となった場合、がんワクチンを受けても効果は無い(変わらない)ということになるのでしょうか、(1回目のDTH反応テストで陽性となることはありえるのでしょうか)。

 1回目のDTH反応テストで陽性になることは多くありません(陽性となることは体内にすでにがん細胞を認識でき殺せるキラーT細胞が出来ていることを示唆しますが、それならば、がん組織に育つはずはないと推定されるからです)。しかし、それでもテストするのは、予想外の過敏反応がないことを確認しておきたいからです。

 ただし、たまに1回目のDTH反応テストで陽性になる方がおられます。例えば、口腔がんの患者さまの場合は、がん組織の中にまで口内細菌が入り込んでいるため、1回目の免疫反応テストから陽性でした。しかし、これは口内細菌に対する免疫反応で、口腔がんに対する免疫反応ではないと考えられます。

 また、1回目のDTH-1反応テストでは陰性だったにもかかわらず、ワクチン接種後、DTH-1反応テスト注射部位に紅斑が現れ、2回目のDTH-2反応テストを待たずに陽転してしまうことがあります。これは1回目のDTH-1反応テスト注射部位にまだ残っている固定がん組織に対して、早くも体内で強い細胞性免疫が成立してしまったことを示唆しております。決して異常な現象ではありませんので、ご心配は無用です。

関連リンク

18 がんの手術をせずに「自家がんワクチン」療法を受けることはできないのですか?

 新たにがんの手術を受けなくても、以前に受けたがんの手術で摘出した患者様自身のがん組織が残っていれば(ホルマリン漬けでもパラフィン包埋ブロックでも可)できます。しかし、一度も手術を受けていない場合は、原料となるがん組織がないわけですから、残念ながらできません。

 大きな手術でなくても、内視鏡や、胸腔鏡、腹腔鏡などで、1.5グラム以上のがん組織が簡単に取れる場合は(組織が脂肪分に富むなどの状態によっては2グラム以上)、それから「自家がんワクチン」は作れます。主治医に相談してみてください。

19 「自家がんワクチン」療法とナチュラルキラー細胞を使う治療法とはどう違うのですか?

 「 自家がんワクチン」療法は、自家がん細胞だけを特異的に殺す細胞傷害性Tリンパ球(CTL) を体内で誘導増殖させるために行います。CTLの特異性は非常に高く、ねらった患者さま自身のがん細胞しか殺しません。たとえ同じ種類のがんでも、他人のがん細胞は殺しません。異常目印(TAA、がん抗原のこと)が違えば、敵とは認識しないのです。その代わりいったん敵と認識すると殺し方も強烈で、1個のCTLは1個のがん細胞だけではなく、相手をなぎたおすように次々にがん細胞を殺していきます。

 それに対して、ナチュラルキラー細胞(NK)は、異常目印がなくてもがん細胞を殺します(がん細胞が阻害分子を発現して抵抗した場合は別)。ただし、次々に殺すということはなく、1個のNKは1個(多くても数個)のがん細胞しか殺せません。CTLとNKでは役割分担が異なるのです。

 また「自家がんワクチン」療法と一般的な免疫細胞療法との違いについては、比較表があります。
 → こちらのページの下段をご覧ください

20 入院が必要ですか?

 いいえ、「自家がんワクチン療法」は、外来で済みます。

21 現在、受けている他のがん治療と並行して「自家がんワクチン」療法を受けられますか?その場合の注意点は?

 他のがん治療法が、ステロイド剤を使うとか骨髄抑制を起こすほどの強烈な抗がん剤を使うような体の免疫反応を阻害するものでなければ、並行して「自家がんワクチン」療法を受けられます。

 手術直後や、手術できない場合の標準的な治療法となっている放射線療法・強烈な抗がん剤療法とも、強い免疫抑制作用(特にリンパ球増殖抑制作用)がありますのでご注意下さい。

 ただし、放射線をがん組織の局所だけに照射し、免疫細胞の製造元となっている骨髄・リンパ節にダメージを与えないことが事前にわかっている場合は、同時に「自家がんワクチン」療法を併用できることがあります。

 抗がん剤も、免疫抑制作用が弱いものであれば、併用可能です。海外でも併用研究が行われており、併用した方がむしろ良い場合もあるとされています。(Q11の回答欄の注を参照してください)。

 しかし、どの癌でどの抗がん剤をどの程度ならば併用しても大丈夫かという点は、いわゆる"休眠療法"に使う低用量や、(同時併用ではなく) 時差併用がある程度の目安となります。詳しくは患者様の主治医にお訊ね下さい。また、Q35の回答欄もご覧ください。

22 現在、他の病院で治療を受けています(受ける予定です)。「自家がんワクチン」療法を受けるにはどうしたらいいでしょうか?

 どうか治療を受けている主治医に率直にご相談願います。がん免疫療法についてご理解の深い医師であれば、最新のがん免疫療法には十分理解を示していただけるはずです。

 その際に可能ならば、「医師向けの説明書」をプリントアウトして示してみてください。ご納得いただけると思います。プリントアウトできない状況のときは「医師向けの説明書」を患者様に送付しますので、弊社までご連絡ください(連絡先はTel: 029-828-5591)。

 自家がんワクチン療法の受診のためには、自家がんワクチン療法を実施している弊社の提携医療機関に通院する必要があります。

 こちらに → 提携医療機関リストのページがあります。お近くの提携医療機関に電話で初診の予約をしてください。

 もし、頭からがん免疫療法を否定するような医師ならば、他医を訪ねセカンドオピニオンをお求めください。

23 治療にかかる費用はどのくらいでしょうか?

 患者さま1人あたり、初診・1コース分(3回)のワクチン接種・2回の免疫反応テストをすべて含めて150万前後となります。

 自家がんワクチン本体はどこの提携医療機関でも同じものとなりますが、付随する検査などに違いがあります。詳しくは受診希望の提携医療機関に直接おたずねください。

 抗がん治療は1回1回は安価に見えますが、2年間も連続投与するとなりますと、抗がん剤の種類によっては数百万円となり、保険が使えてもかえって高くつく場合があります。強い副作用がある場合も多いことを考えれば、問題となる副作用のない自家がんワクチン療法は、相対的には安価となります。

 自家がんワクチンは、一人一人の患者さまのために一つ一つ手作りするため、しかも「自家」というように、その患者さまのためだけの専用ワクチンとなるため、(歯科治療で金歯を入れる場合のように)自由診療となり、保険が使えませんので、この程度の価格になってしまうことをご理解願います。

 なお、手術を受けた元の医療機関で定期的に検査する費用は通常の保険診療となりますので、保険が使えますが、この費用は別となります。また、弊社提携医療機関で、必要に応じて行う血液検査や画図診断の費用も別となります。この場合、自由診療の一部となり保険が使えない場合もありますので、それぞれの医療機関でご確認願います。

関連リンク

24 大学病院などでセルメディシン(株)の 「自家がんワクチン」療法は研究されていますか?

 はい。2002年7月から、筑波大学・脳神経外科でパイロットスタディが行われ、その成績が学術論文として発表されております(→ Ishikawa, E; Tsuboi, K; Yamamoto, T; Muroi, A; Enomoto, T; Takano, S; Matsumura, A; Ohno, T: A clinical trial of autologous formalin-fixed tumor vaccine for glioblastoma multiforme patients. Cancer Sci., 98(8):1226-1233, 2007.)。

 これを皮切りに、「自家がんワクチン」 療法の臨床研究について、金沢大学・消化器内科、東京女子医科大学・脳神経外科でも倫理委員会承認を得て、セルメディシン(株)との間で共同研究が行われております。

 これらの大学病院では、臨床研究が目的ですので、直接的には有料の自由診療は行っておりません。大学病院と連携している弊社の提携医療機関については、弊社までお問い合わせ下さい。

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