ドクター通信

232 最悪性の脳腫瘍に対する自家がんワクチンの効果--論文が米国誌に掲載へ

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Apr

 東京女子医科大学脳神経外科・筑波大学脳神経外科・セルメディシン株式会社は、脳腫瘍のうち最悪性の多型膠芽腫(Glioblastoma multiforme, GBM)に対する自家がんワクチンの多施設臨床研究を行い、その結果が、Journal of NeuroSurgery誌オンライン版(2011年5月号予定分)に掲載されることになりました。

 現在、GBMの「標準治療」としては、初発患者に対し「手術+放射線治療+テモダール投与」が行われておりますが、これでも全生存期間中央値が14.6ヶ月で、「手術+放射線治療」の場合の12.1ヶ月に比べ、中央値がわずかに2.5ヶ月増加するにとどまっております。

 しかし、「手術+放射線治療+自家がんワクチン投与」という組み合わせにして治療した結果、GBM症例群においても、全生存期間中央値が21.4ヶ月となりました。

 また、この治療において、がんに対する遅延型アレルギー反応が陽性になった患者群では、再発までの期間が大幅に延びて中央値13.9ヶ月となっていたのに対し、陰性・擬陽性のままであった患者群では中央値が4.3ヶ月に留まる(統計学的有意差あり)という結果となりました。

* Journal of NeuroSurgeryについて
脳神経外科の分野で世界的に権威のある医学学術誌で、米国の発行誌です。

 この論文の抄録は → こちらです

 (2011.05.31追記)関連する新聞記事がJapan Medicine Monthly, No.017、6月号に掲載されました。医師・医療関係者向けにかなり詳しく紹介されています。

 記事本文はこちらです → JIHO-JapanMedicineMonthly-110525.pdf