ドクター通信
219 今年の日本癌治療学会から--小さな肝がんのラジオ波焼灼後の再発率
08
Nov
今年の日本癌治療学会も、京都国際会議場で10月27-29日の3日間、賑やかに開催されました。非常に多数のセッションがありますが、その中で10月29日発行のJSCO Daily Newsに掲載されたシンポジウム「小さな肝がんに対する治療:手術 vs RFA」の記事から、話題を一つ引用します。
肝がんの手術後の再発率はかなり高いものがあります。ちなみに、弊社が自家がんワクチンの術後再発抑制効果を見るためにランダマイズド臨床試験を行った2001年~2003年当時の、平均径5.3cmもある大型肝がんを手術対象とした場合では、術後2年で対照群では62%もの症例が再発しておりました(なお、このときの治療群の再発率はわずか17%です)。
しかし、手術対象が3~4cmの比較的小型の肝がんですと、術後2年の再発率はグンと下がります。ましてラジオ波焼灼法の適応対象となる2cm以下の症例では、手術したとしても2年後の再発率はかなり低く、現在ランダム化による無作為比較試験(SURF trial)でラジオ波焼灼法と成績の優位性が競われている最中です。
今回の癌治療学会で東大から発表されたラジオ波焼灼法後の5年累積再発率では、亜区域内限局再発が16%、亜区域外再発が62%、総再発率が78%とのことでした。
発表されたグラフから読み取れる範囲では、1年の総再発率は約20%、2年の総再発率は約47%となっています。いまやルーチン化した感がある小さな肝がんのラジオ波焼灼法治療ですが、それでもこのようにかなり高い再発率があります。
もし、患者様が小さな肝がんの手術を選択された場合は、自家がんワクチン療法の適応となり得ます。小さな肝がんならば、自家がんワクチン投与2年後の再発率は上記の17%よりもはるかに低下すると考えられますので、どうか前向きにご検討いただければ有難く存じます。








