ドクター通信
184 3種類の樹状細胞でシクロフォスファミド感受性が異なる
05
Jul
今6月24-25日に小倉で開催されました第13回日本がん免疫学会で、九大から、樹状細胞のsubsetについてシクロフォスファミド(CTX)に対する感受性が大きく異なるという発表がありました。
化学療法と免疫療法の併用が進む中、Tregへの影響を解析した研究は多いのですが、DCへの影響を見た研究は少ないのが現状です。
マウスのDCはtissue-derived migratory DCs(migratory DCs)、Lymphoid tissue-resident DCs(resident DCs)、plasmacytoid DCs(pDCs)に分類できます。
低ドーズのCTXは皮下のリンパ節や脾臓にあるCD8+resident DCを選択的に殺しますが、皮膚由来のmigratory DCへはあまり影響を与えないそうです。Resident DCはCTX投与4日後が底になるように減少し、7-14日目には元に戻ります。このとき、特にCD8+ resident DCが減ることが特徴だそうです。
このようにimbalanceをおこしたDC群は、抗原提示能力が増強されていましたが、この状態のマウスに体外からCD8+ DCを注入してやると、せっかく増強された抗原提示能力が阻害されてしまうとのことでした。
しかし、一方で、CD4+ DC(CD8- DC)を体外から注入しても大きな変化はなかったといいます。
ヒトにおけるがんの樹状細胞ワクチン療法では、このような検討はまだされておりません。そのため現在は、マウスのCD8+ resident DCに対応する阻害型を含むヒトDC群を体外からがん患者さんに注入している可能性があります。今後、問題とされるでしょう。
REFERENCES
1. 中原剛士、古江増隆(九大医学部)、Cyclophosphamide enhances immune response by modulating dendritic cell subset balance and dendritic cell functions. 第13回日本がん免疫学会、一般口演4-樹状細胞1、小倉、2009.06.24.











