ドクター通信

120 大腸がんの術後化学療法でかかる費用

08

Feb

  日々の診療中によく聞かれるかもしれませんが、化学療法の費用はどのくらいかは意外に気にされていないかもしれません。しかも治癒切除 後の補助療法段階では安価なのではないかと漠然と考えられているかと 思います。
 このほど、ステージⅢ症例で、治癒切除後、再発抑制を目的とした場合の治療として、「5-FU+ロイコボリン(点滴静注)」を基本とした場合、半年間の標準的総薬剤費は60万円になるとのことです。保険が効いて患者負担はこの3割とはいえ、1年間なら36万円です。

 また、「UFT+ロイコボリン」に変更した場合は半年間で118万円(患者負担は35.4万円、年間なら70.8万円)、さらにCapecitabineに変更した場合は半年間で54万円(患者負担は16.2万円、年間なら32.4万円)だそうですが、Capecitabineの場合は、特徴的な副作用があり、致命的ではないものの、手足の痛みによる手仕事困難・歩行困難によりQOL低下や就労に差し支える場合があるという手足症候群が知られています。

 術後の補助的治療という限定的な目的とはいえ、化学療法も相当の費用にのぼり、頻回の通院や副作用もあわせて考えると、医療経済的にも患者様にとっては決して楽なものではないと思われます。