ドクター通信

090 1北米の患者団体の活動 2「脳腫瘍に対する自家がんワクチンの効果」-- Cancer Scienceに論文が掲載されることになりました

09

May

1 北米の患者団体の活動

5月7日付けで出た日経BP社の「がんナビ」のニュースに、
-----------------------------------------------------------------
 北米脳腫瘍連合(NABTC)と全米の脳腫瘍活動家は、2007年4月26日~5月6日の脳腫瘍アクション・ウィークの最中となった5月1日に米国議会に赴き、よりよい治療の開発と患者支援を目的とするイニシアチブの推進を迫った。

 米国では、毎年4万4000人が原発性の脳腫瘍と診断される。毎日35人が原発性脳腫瘍で死亡する。それより多くの人が、別の部位に発生したがんの脳転移で死亡している。米国立がん研究所(NCI)は、先の報告で、がんとの戦いの進歩を強調した。しかし、脳腫瘍との戦いの厳しさは、残念ながら10年前から変わっていない。患者は、複数の有効な治療のなかから自分に合うものを選択できるような状況にはない。

 最も悪性度の高い多型性神経膠芽腫(GBM)の患者については、過去15年間、生存期間延長がほぼ見られていない状況だ。患者の97%超が、5年以内に死亡している。他のタイプの脳腫瘍患者も、治療の見通しは厳しいままだ。
 こうした現状を強く訴えるため、患者とその家族、友人たちを含む脳腫瘍活動家たちは、Washington D.C.に結集した。
-----------------------------------------------------------------
と出ています。

 わが国でも、がん患者団体の活動によって、がん対策基本法が昨年6月23日に公布され、今年4月1日から施行されましたが、これはガン全体を対象にしたものです。
 すでにアメリカを中心とする患者団体は、個別のがん疾患ごとに、こうした活動を拡大する動きを見せています。それぞれのがん疾患ごとの患者団体の活動はまもなく日本にも波及してくると予想されます。


 2 「脳腫瘍に対する自家がんワクチンの効果」
-- Cancer Scienceに論文が掲載されることになりました

 日本癌学会の公式学術誌Cancer Scienceに、脳腫瘍の中でも最も悪性度が高く、最難治性とされるGlioblastoma multiforme(GBM)に対する自家がんワクチンの効果について、論文が掲載されることになりました。
 この論文は、筑波大学と弊社の共同研究によるものです。

→ A clinical trial of autologous formalin-fixed tumor vaccine for glioblastoma multiforme patients.
 Ishikawa, Eiichi; Tsuboi, Koji; Yamamoto, Tetsuya; Muroi, Ai; Enomoto, Takao;Takano, Shingo; Matsumura, Akira; Ohno, Tadao

 GBMに対しては、昨年日本でも承認された抗がん剤テモダールよりも、自家がんワクチンは大幅に勝れた好成績を示しております。

 Cancer Scienceは、日本から出ている医学系国際誌としては最も高いインパクトファクターを持つ学術誌です。ここに論文が掲載されることは、自家がんワクチンが日本癌学会の専門家にも認められたことを意味しています。
 
 この詳細内容は、6月末までにCancer Science誌のオンライン版にて発表されますので、ご期待下さい。それ以前のお問い合わせは弊社まで。