ドクター通信

068 第3回がんワクチン療法研究会から--その2「1型ヘルパーT細胞の割合が増加、キラー細胞誘導が有利に」

07

Nov

先週、11月4日(土)、東京大手町にて、第3回がんワクチン療法研究会が開催されました。
 そこで話題になった症例報告のホットニュースの続きです。

 文京クリニックから、肝癌2,大腸癌3, 腎癌2, 胃癌1, 肺癌1例に対して自家がんワクチン療法を施行した結果の発表がありました。

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・DTH最大径はワクチン接種後に全例で増大(陽転率=55 % : 5/9)
・ワクチン接種後の末梢血リンパ球数およびTh1/Th2比が統計学的有意差をもって増加。
  リンパ球数/μl:接種前845±188, 接種後1077 ±173 (P=0.027)
  Th1/Th2比 : 接種前8.96±1.45, 接種後10.89 ±1.85 (P=0.033)

 また、IFN γ産生能、 NK 活性および IL-12産生能は接種後の上昇傾向はあるものの有意差は認められなかった、とのことです。
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 この結果は、自家がんワクチンには、確実にBRM効果(biological response modifierとしての効果)があることを示しております。

 末梢血中のリンパ球数が増え、しかも、Th1/Th2比が有意に増加していることは、自家がんワクチン接種後に、細胞性免疫反応(すなわち、キラーT細胞誘導につながる)に対して有利に働くことを示しています。

 このデータは、実験動物ではなくヒト臨床で、しかもがん種が多岐にわたる末期がん症例群であるにも関わらず、統計学的な有意差を認めた点で、自家がんワクチンの強力な免疫刺激効果を示しており、非常に大きな意義があります。