ドクター通信

067 第3回がんワクチン療法研究会から--その1「緩和ケア病棟から退院した症例が出現!」

06

Nov

先週、11月4日(土)、東京大手町にて、第3回がんワクチン療法研究会が開催されました。そこで話題になった症例報告のホットニュースです。

 JA尾道総合病院の乳癌の1例(50才)は、骨盤転移による歩行不能で緩和ケア病棟に入院しながらも、入院前に受けた自家がんワクチンと放射線照射が奏効、4ヶ月後に自力歩行して退院しました。本年5月には、外来に杖なしで歩行来院出来るまでに回復しております。

 この症例は6年前に乳癌を手術、抗がん剤療法を6コース受けていましたが、このときの苦しい経験から、昨年7月、脳転移が発見された時点で化学療法を拒否、自家がんワクチン療法を受診しDTH反応が陽転しておりました。

 既に全身に骨転移があり、仙骨転移による激しい痛みにより歩行不能となったため、緩和ケア病棟に自ら入院した方です。化学療法忌避により全脳照射と尾仙骨照射を併用しています。

 第3回がんワクチン療法研究会で骨シンチ画像が原フィルム上で供覧されましたが、この症例では、脳・仙尾骨部位を除いた体幹部でも、放射線が照射されいない部位にも関わらず、明らかに縮小した骨転移巣が多数認められました。

 JA尾道総合病院では、過去2年間で既に40例に及ぶ各種がんの自家がんワクチン療法治療経験があります。このうち、完全寛解(CR)3例、部分寛解(PR)3例、不変(SD:病変部位不変、病状安定)18例、進行(PD)16例であると今回報告されました。