ドクター通信
017 化学療法後の2次発がんに要注意
17
Oct
10月3日付けの日経ネットニュースに、「がん生存者に2次がんのリスク」と題する記事が掲載されております。
→ http://health.nikkei.co.jp/hsn/news.cfm?i=20051003hj001hj
特に、精巣がんは化学療法が良く効くことで知られておりますが「精巣がんの診断後、10年以上経過した男性患者を評価したところ、一般集団に比べ2次がんの発症リスクが実質的に高く、少なくとも35年間リスクが継続することがわかった。このリスクの大部分は原発(1次)がんの治療が引き金となって、副作用として後年発症したものであった。」ということです。
また、「35歳で1次がんの治療を受けた患者で、その後40年間に30%以上で2次がんの発症をみた。一般的な2次がんとしては、膀胱がん、大腸がん、肺がん、膵がん、胃がんが挙げられた。」
これは、北米および欧州の14の腫瘍登録から得た、精巣がん患者4万576例のデータに基づくものですので、精度は非常に高いものと言えます。この原報は↓
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=16174857&query_hl=10
Travis LB, et al., Second cancers among 40,576 testicular cancer patients: focus on long-term survivors. J Natl Cancer Inst. 2005 Sep 21;97(18):1354-65.
です。
「抗がん剤は発がん剤でもある」というのは薬学で抗がん剤の講義をするときの常套句です。動物実験レベルでは、既に半世紀にわたる"常識"といって良いでしょう。しかし、ヒトで実際に証明するのは、いかにたいへんであったかが、この論文に如実に示されております。
これだけ2次発がん率が高いと、化学療法のみに頼るのは、要注意です。がん再発防止効果が確かな「自家がんワクチン療法」をもっと積極的に取り入れませんか。








