ドクター通信
014 第64回 日本癌学会 学会報告
29
Sep
9月14-16日に札幌で開催されました日本癌学会に当社から参加した2名が学会報告をまとめました。膨大な演題の中から、「がん免疫療法」関連演題に絞って聴取した報告書のコピーをお送りしますので、御希望の方は以下にご連絡願います。学会開催半年前に記述された演題抄録とは異なり、実際に現場で聴取した当方の意見も加味した演題毎の報告書となっております(全15ページあります)。
全体の感想としては、今年の米国ASCOの場合と同じように、がん免疫関係の発表が増えております。ただし、まだ学会参加者全体には、がん免疫療法の意義が十分認知されているとは言い難い状況です。
それでも、ペプチドワクチン、タンパクワクチンは、政府の大型予算を使った多施設「臨床研究」がPhase I/IIaまで進んでおり、将来の正規治験もスケジュール化されておりました。しかし、現段階での治療成績は残念ながら大型固形癌の縮小効果には乏しく、化学療法の場合に使用されているRECIST基準で評価した奏功率で見ると、華々しい成果はありません。ただ、その中でmultiple metastasisがSDとなった症例はかなりあり、PR、CRのみで評価すべきではないという議論がありました。
なお、ペプチドワクチン・タンパクワクチンとも原理的には単離がん抗原の過剰投与です。そのためでしょう、すでにそれら抗原を発現しない癌細胞のエスケープクローン問題が発生していて議論になっておりました。
当社の「自家がんワクチン」のような全腫瘍組織/腫瘍細胞を用いて未同定抗原も一括リクルートする方式のがん免疫療法は、"腫瘍抗原における癌のポリクローナリティを克服できる"との議論があったようにやはり重要な方法です。
将来、ペプチドワクチン・タンパクワクチンが市場化した場合でも、同時併用による共存共栄が十分可能と見られます。








