がん種別の症例
肝がん
2009年11月末時点までに自家がんワクチン療法を受診された肝がん症例のうち、経過報告があった症例についてソフトクライテリアの観点から評価した治療成績を以下の表とその下の代表的症例にまとめました。
評価済み症例のうちの改善例・無効例中64.1%で、臨床的に見てなんらかの改善効果(改善例 + 1年以上の長期不変・長期無増悪例)が見出されております。ソフトクライテリアは、学術的にみて厳密な評価基準(ハードクライテリア)とは異なるものですが、参考にしていただければ幸いです。
下表の改善率-1の定義は → こちらです
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| 肝 | 72 | 62 | 4 | 21 | 3 | 11 | 64.1% | 10 | 51.0% | 12 | 1 |
- 注1)
- 評価済み症例数の計には投与中止例が含まれている
- 注2)
- 残存腫瘍サイズ縮小、腫瘍マーカー減少、推定余命より2倍以上の延命、QOL(KPS評価)の明らかな改善等の数値化できる指標のいずれか、または、
主治医の評価による何らかの臨床上の好ましい反応があった症例 - 注3)
- 長期不変・無増悪(ワクチン投与後1年以上無再発あるいは無増悪)
- 注4)
- (評価済み症例数から、転帰不明追跡不能例、投与中止例を除いた数を分母にとったとき)
改善率1=改善例数/(改善例数+無効例数) - 注5)
- (転帰不明追跡不能を全例無効と仮定した場合)
改善率2=改善例数/(改善例数+無効例数+転帰不明追跡不能) - 注6)
- ワクチン投与後1年未満
- 注7)
- 悪化、死亡などによる未投与・投与未了例(評価済み症例の一部に含まれている)
代表的症例
〔症例0004〕 (個人医)
B型肝炎を背景とする肝癌。術前後の血液学的データからは半年後の再発確率が高い。02年9月自家がんワクチン接種、18ヶ月(04年3月)無再発。その後再発および再々発するも08.11時点(6年経過)で勤務継続中。
〔症例0014〕 (金沢大学附属病院・臨床研究)
B型肝炎を背景とする肝癌。術後1ヶ月に自家がんワクチン接種、4年以上無再発。
〔症例0054〕 (つくばセントラル病院)
C型肝炎を背景とする肝癌。繰返し再発、その都度手術。2003.11自家がんワクチン接種、05.12月末現在(2年1ヶ月経過)、再発なし、腫瘍マーカーも正常値。
〔症例0105〕 (個人医)
肝炎背景因子は不明。直径8cmもの癌巣あり。自家がんワクチン接種後1年半まで無再発。
〔症例0113〕 (石橋総合病院)
肝炎背景因子は不明。2004.07自家がんワクチン接種、05.06時点(1年経過時)で無再発。腫瘍マーカーも正常。
〔症例0135〕 (金沢大学附属病院・臨床研究)
B型肝炎を背景とする肝癌。2004.09自家がんワクチン接種、以後2年2ヶ月経過時無再発。
〔症例0163〕 (文京クリニック)
肝炎背景因子は不明。自家がんワクチン療法開始前より腫瘍マーカーAFPの急激な増加あり、487に達する。ワクチン接種開始直後よりマーカーは低下し400~417となるも、2コース目開始前より再度の急上昇に転じた。この間、胸水大幅減少、呼吸困難が回復、坂道を徒歩で登れるほどにQOL改善。しかし3コース投与後、永眠。
〔症例0171〕 (たけだ免疫・遺伝子クリニック)
野球ボール大の肝未分化肉腫。 術後化学療法を施行したが再発。その後2004.12自家がんワクチン接種、2年経過時無再発。
〔症例0175〕 (たけだ免疫・遺伝子クリニック)
アルコール性肝硬変を伴う肝細胞癌。発症後、約4~6ヶ月間隔で再発を5回繰り返し、常に腫瘍マーカーの再上昇に悩まされてきた。その都度TAE、TAI、PEIT法による血管内治療を施行。その後、自家がんワクチン接種。以後、3ヵ月・半年後でもCT画像上で再発確認されず、腫瘍マーカーPIVKAIIEC値も正常化し、約1年経過。
この症例の腫瘍マーカーの変化は下図をご覧下さい。

〔症例0204〕 (たけだ免疫・遺伝子クリニック)
B型肝炎を背景とする肝癌。2005.03自家がんワクチン接種、07.03(2年経過時)無再発。
〔症例0210〕 (金沢大学附属病院・臨床研究)
C型肝炎を背景とする肝癌。2005.04自家がんワクチン接種、1年7ヶ月経過時無再発。
〔症例0245〕 (文京クリニック)
肝炎背景因子は不明。治療開始時、QOLの指標であるKPS70%が、3ヵ月後KPS80%に改善。さらに例外的に自家がんワクチン2コース分接種後はKPS90%に改善。買い物、初詣に出かける。しかし、ワクチン接種1年後に死亡。
〔症例0262〕 (金沢大学附属病院・臨床研究)
C型肝炎を背景とする肝癌。2005.11自家がんワクチン接種、1年1ヶ月経過時点無再発。
〔症例0314〕 (金沢大学附属病院・臨床研究)
B型肝炎を背景とする肝癌。2006.04自家がんワクチン接種、1年7ヶ月経過時無再発。
〔症例0439〕 (土屋病院)
C型肝炎を背景とする肝癌。2006.11ワクチン、08.06(1年7ヶ月経過時)まで無再発。その後再発。
〔症例0504〕 (七川医院)
肝がん初発の術後に自家がんワクチンを接種。DTH-2陽転。しかし、術後に前がん病変組織(画像上では確定できないが主治医の経験によれば、ほぼ間違いなく残存がんか再発がんだという)が画像で見えていたのが、その後2007.05のMRI画像上では消失した(主治医は、自家がんワクチンの効果だと判断)。さらにその後、画像上怪しいところが出現、抗がん剤を動注、現在は消失、日常生活も正常(KPS 100%)。術後3.5年経過。
〔症例0757〕 (乾がん免疫クリニック)
C型肝炎を背景因子とした肝がん。2001年8月以来、2007年11月までに頻繁に再発を繰り返したため、計29回もの治療を重ねた(肝動脈塞栓療法6回、酢酸局注3回、ラジオ波焼灼療法2回、マイクロ波治療1回、エタノール局注2回、肝動脈内動注化学療法1回、抗がん剤治療11クール、手術3回)。
最終術前の腫瘍マーカーAFP値は41,958と異常な高値で、術後いったん下がったものの再上昇傾向があるのではないかとの疑いがあり、2008年5月に自家がんワクチン接種、以後1年6ヶ月間全く再発の徴候もなく元気でいる。手術を行った大学病院の担当医も驚嘆しているという。




















