がん種別の症例

腎がん

2008年6月末時点までに自家がんワクチン療法を受診された腎がん症例のうち、経過報告があった症例についてソフトクライテリアの観点から評価した治療成績を以下にまとめました。

評価済み症例中50%で、臨床的に見てなんらかの改善効果(改善例 + 1年以上の長期不変・長期無増悪例)が見出されております。ソフトクライテリアは、学術的にみて厳密な評価基準(ハードクライテリア)とは異なるものですが、参考にしていただければ幸いです。

がん種 全症例数 評価済み症例数 改善例数 無効例数 改善率1 転帰不明追跡不能 改善率2 経過観察中
改善 長期不変・無増悪 (1年以上) 無増悪 (6ヶ月以上1年未満) 無効 改善例数/(改善例数+無効例数) 転帰不明も 無効とした場合
29 13 2 3 0 5 50% 9 26% 7

(上記は2008.06.30時点までの症例データによる。2009.07.01修正版)

注1)
評価済み症例数の計には投与中止例が含まれている
注2)
残存腫瘍サイズ縮小、腫瘍マーカー減少、推定余命より2倍以上の延命、QOL(KPS評価)の明らかな改善等の数値化できる指標のいずれか
主治医の評価による何らかの臨床上の好ましい反応
注3)
長期不変・無増悪(ワクチン投与後1年以上無再発あるいは無増悪)
注4)
(評価済み症例数から、転帰不明追跡不能例、投与中止例を除いた数を分母にとったとき)
改善率1=改善例数/(改善例数+無効例数)
注5)
(転帰不明追跡不能を全例無効と仮定した場合)
改善率2=改善例数/(改善例数+無効例数+転帰不明追跡不能)
注6)
ワクチン投与後1年未満

代表的症例

〔症例0020〕
片方の腎臓を切除し、IFN療法を施行。摘出部位に再発の可能性があるため浸潤部を切除。IL-2療法を施行。IFN/IL-2と併用する形で自家がんワクチン療法施行。エコー検査でリンパ節転移が縮小傾向(3.6cm→3.3cm)。 CTではがん組織内部の血流減少、ネクローシスが進んでいるのではないかとの主治医判断。十二指腸へ食い込み、血管内へ顔を出していたリンパ節転移がslow growthになったとの印象が強いとの主治医見解。リンパ節転移が残存しているものの長期不変であったが、貧血あり、2年後に死亡。

〔症例0145〕
術前に副腎転移あり。2004.10自家がんワクチン接種、05.05時点で再発無く、PS0。08.04時点(ワクチン後3年6ヶ月経過)でも無再発。

〔症例0152〕
左腎原発。右腎、肺に転移あり。2004年11月自家がんワクチン接種前はIFNが無効、自宅療養。接種後、明らかに元気になり、競馬にまで行くようになった。QOL大幅改善例。

〔症例0255〕
2006.10自家がんワクチン接種、07.01現在(1年3ヶ月経過)健在。

〔症例0268〕
グレードIIIの進行がん(3ヶ月以内の再発と主治医予測)。2005.09自家がんワクチン接種、以後2年経過時まで無再発。